あちこちで出会い、やってきた石が手元に沢山あります。
石のカタチは様々で、原石のままの結晶ポイント、丸みのある磨き石などそれぞれが個性的です。
インスピレーションで選んだ石は全体のカタチを整えたり、磨いて艶を出したり、鋭い角があれば糸を切らないように優しくヤスリをかけます。
準備ができた石を眺めていると自然と編み上がりが浮かんでくるのでぴったりの糸を選んでいきます。
ワイルドな原石にはナチュラルな麻糸が良く似合うし、小さな繊細な石は細く強いハイテク繊維で編むときれいに仕上がります。
麻は強度のあるラミー糸を柿渋で染めた中から一番しっくりくる色合いのものを選びます。
柿渋本来の温かな茶色に鉄を媒染に使うことでアッシュ系の落ち着いた色を出すこともできます。
日光に当てることで少しずつ染まり発色していきます。
柿渋液の濃度や陽射しの強さ、日光に当てる期間、湿度など様々な条件が重なって微妙なトーンの一期一会の糸が染めあがります。
学生のときに学んだテキスタイルの知識がいま役にたっています 。
包むときは石の先端から一段ずつ編んでいきます。
漁師さんが魚を捕る漁網に近い編み方だと思います。
石のカタチを手で感じながら編み目の幅を決めていき、ジャストフィットの洋服を着せるように仕上げていくのです。
この作業はほとんど何も考えずに無心。楽しいです。
最後の段を留めのビーズでギュッと絞るとひと段落。
ぴしっと決まるととてもいい気分 ♪
あとはネックの部分を四つ編みにして完成!
石の持っている表情をなるべく邪魔しないように
石が心地よさそう包めていて、首から下げたときに自然に楽に着けられるように心がけています。
お守りのように毎日着ける方も多いので丈夫に仕上げることも大事。
そしてメンテナンスはいつでも可能です。
思い出の石やお守り石をペンダントに、というオーダーも承っております。
ポケットやポーチに入れて持ち歩く大好きな石をいつでも目に触れるかたちで身につけられるのは楽しいです。
ひっそり出番を待っている石がありましたらお試しください。
羌